モリブデンって何？

体の中でどう働くの？

「モリさん」が説明してくれます！

🔶モリブデン

モリブデンとは？

[解説]

モリブデンは原子番号が「42」の元素で、元素記号は「Mo」。ミネラルです。

包丁の金属にモリブデンを少量混ぜると、切れ味が持続するようになったり、サビにくくなったりします。

モリブデンを入れた鋼のことを「モリブデン鋼」と言います。

体内のMoと欠乏症

[解説]

人の体には、体重1kgあたりに0.1mgのモリブデンが含まれていると言われています。

モリブデンが不足すると頻脈や貧血、頭痛、多呼吸、意識障害などの欠乏症が起こります。

Moの摂り方

[解説]

モリブデンが多く含まれる食べ物は大豆やナッツ、レバーや乳製品などです。

また、果物や肉・魚にも含まれています。

一般的な食生活をしていればモリブデンが欠乏することはありません。

過剰になれば、基本的には尿として排泄されますが、多すぎると健康障害が起こる可能性もあるため、「日本人の食事摂取基準2015年度版(厚生労働省)」では上限量が設定されています。普通の食生活をしている限りでは過剰症が起こることはありませんが、サプリメントを大量に飲めば危険なので、摂りすぎないようにしましょう。

Moの役割

[解説]

体内に摂り入れたプリン体が代謝して尿酸になる時、「キサンチンオキシダーゼ」という酵素が使われるのですが、モリブデンはこの酵素の補酵素になります。

また、その他に「亜硫酸オキシダーゼ」や「アルデヒドオキシダーゼ」という酵素の補酵素にもなります。

亜硫酸オキシダーゼは「亜硫酸」を酸化させて「硫酸」にする酵素です。この時電子が発生し、この電子が電子伝達系で働くことにより、ATPの生成に関わります。

アルデヒドオキシダーゼは、アルデヒドをカルボン酸に酸化する酵素です。