"がん"はどうやってできるの?多段階発がんについてわかりやすく解説!【初心者向け】
正常な細胞がどうやったらガン細胞に変わるのか?
実は急に変わるわけではありません。
ガンは、いくつかの順序を追って変化して出来ています。このように、徐々にガンが発生していくメカニズムのことを「多段階発がん(ただんかいはつがん)」といいます。
完全にガン化する前に食い止めることができれば予防することができます!
さっそくメカニズムをみていきましょう。

※読みやすさを考慮して「がん」の字を場所により漢字やカタカナに変えていますが、深い意味はありません。
細胞にあるDNAは、自分の遺伝子情報を記録している本のようなものです。
このDNAが傷ついてしまうことをイニシエーションといいます。

DNAを傷つける犯人をイニシエーターといいます。ウイルスやタバコの成分、放射線、化学物質、活性酸素などがイニシエーターになります。
通常は、イニシエーションが起こっても、それをヌクレアーゼやグリコシダーゼなどが修復してくれます。

しかし、探偵の目をかいくぐることもあります。

傷ついたまま修復されなかったDNAは増殖してしまいます。このことをプロモーションといい、増殖させる犯人をプロモーターと言います。過度な食塩や脂肪などがプロモーターになると言われています。
ただし、まだこの時点では「ガン」ではありません。傷ついたDNAを持っている細胞は「前ガン細胞」と呼ばれます。
前ガン細胞が増殖しても、プロモーターがいなくなれば、増殖はおさまります。増殖さえおさまれば、前ガン細胞はガン細胞になる前になくなっていきます。

プロモーターが多いと、前ガン細胞は次の段階に進んでしまいます。
既に傷ついているDNAに、更に悪さをするのです。すると今度は本当にガンになってしまいます。このことをプログレッションといいます。
このようにしてガンになった細胞が増殖することにより、体のガンが増えていきます。

プログレッションでガンが発生してしまうと、このガン細胞は元に戻らなくなってしまいます。
健康な人でも、ガン細胞は1日に数千個つくられていると言われています。
つくられたガン細胞は、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)などの免疫細胞によって排除されています。
しかし免疫細胞の数が少なかったり増殖するスピードが速いと、どんどん増えてしまうことになります。
「高齢者のガンは進行が遅い/若者のガンは進行が速い」と言われるのは、若者の方がガン細胞をつくるスピードが速いためです。
多段階発がんのメカニズムからわかる通り、ガンは一つの要因によっていきなり発生するわけではありません。
免疫細胞が排除してくれるとは言え限りがありますので、まず細胞ががん化することを予防することが重要となってきます。
そのためにはガンの原因物質(イニシエーター)を避けることや前ガン細胞を増殖させる物質(プロモーター)を避けることが大事です。
つまりガンにならないためには、普段からタバコや不自然な化学物質を避けること、食生活に気を付けることが必要なのです。

体の中の探偵さんを悔しがらせないように、ガンを予防しましょう!
大人気漫画「はたらく細胞」エピソード7「がん細胞」がおすすめです。
このエピソードでは、ガン細胞ができてから免疫細胞によって排除される仕組みをおもしろく学ぶことができます。
細胞がすべて擬人化されたこの漫画(アニメ)では、赤血球をはじめ免疫細胞、ガン細胞などすべての細胞が動き、しゃべります。ところどころで細胞の役割や特徴を教えてくれるので、とても勉強になりますよ。
アニメではに石田彰さんがガン細胞の声優を担当されていたのでヤバかったです。それじゃあ憎めないっすよ。。
原作漫画だと2巻に掲載されています。


はたらく細胞(2) (シリウスKC)【amazon】
アニメのエピソード1はこちら
EP主題歌はClariS!
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➜ サイトのもくじ【細胞・遺伝子】
実は急に変わるわけではありません。
ガンは、いくつかの順序を追って変化して出来ています。このように、徐々にガンが発生していくメカニズムのことを「多段階発がん(ただんかいはつがん)」といいます。
完全にガン化する前に食い止めることができれば予防することができます!
さっそくメカニズムをみていきましょう。
🔶多段階発がん

※読みやすさを考慮して「がん」の字を場所により漢字やカタカナに変えていますが、深い意味はありません。
イニシエーション
細胞にあるDNAは、自分の遺伝子情報を記録している本のようなものです。
このDNAが傷ついてしまうことをイニシエーションといいます。

DNAを傷つける犯人をイニシエーターといいます。ウイルスやタバコの成分、放射線、化学物質、活性酸素などがイニシエーターになります。
通常は、イニシエーションが起こっても、それをヌクレアーゼやグリコシダーゼなどが修復してくれます。

しかし、探偵の目をかいくぐることもあります。
プロモーション

傷ついたまま修復されなかったDNAは増殖してしまいます。このことをプロモーションといい、増殖させる犯人をプロモーターと言います。過度な食塩や脂肪などがプロモーターになると言われています。
ただし、まだこの時点では「ガン」ではありません。傷ついたDNAを持っている細胞は「前ガン細胞」と呼ばれます。
前ガン細胞が増殖しても、プロモーターがいなくなれば、増殖はおさまります。増殖さえおさまれば、前ガン細胞はガン細胞になる前になくなっていきます。
プログレッション

プロモーターが多いと、前ガン細胞は次の段階に進んでしまいます。
既に傷ついているDNAに、更に悪さをするのです。すると今度は本当にガンになってしまいます。このことをプログレッションといいます。
このようにしてガンになった細胞が増殖することにより、体のガンが増えていきます。

プログレッションでガンが発生してしまうと、このガン細胞は元に戻らなくなってしまいます。
どんなに健康な人でもガン細胞は必ずできている
健康な人でも、ガン細胞は1日に数千個つくられていると言われています。
つくられたガン細胞は、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)などの免疫細胞によって排除されています。
しかし免疫細胞の数が少なかったり増殖するスピードが速いと、どんどん増えてしまうことになります。
「高齢者のガンは進行が遅い/若者のガンは進行が速い」と言われるのは、若者の方がガン細胞をつくるスピードが速いためです。
ガンは予防できる
多段階発がんのメカニズムからわかる通り、ガンは一つの要因によっていきなり発生するわけではありません。
免疫細胞が排除してくれるとは言え限りがありますので、まず細胞ががん化することを予防することが重要となってきます。
そのためにはガンの原因物質(イニシエーター)を避けることや前ガン細胞を増殖させる物質(プロモーター)を避けることが大事です。
つまりガンにならないためには、普段からタバコや不自然な化学物質を避けること、食生活に気を付けることが必要なのです。

体の中の探偵さんを悔しがらせないように、ガンを予防しましょう!
ガンを排除する仕組みを楽しく学べる作品
大人気漫画「はたらく細胞」エピソード7「がん細胞」がおすすめです。
このエピソードでは、ガン細胞ができてから免疫細胞によって排除される仕組みをおもしろく学ぶことができます。
細胞がすべて擬人化されたこの漫画(アニメ)では、赤血球をはじめ免疫細胞、ガン細胞などすべての細胞が動き、しゃべります。ところどころで細胞の役割や特徴を教えてくれるので、とても勉強になりますよ。
アニメではに石田彰さんがガン細胞の声優を担当されていたのでヤバかったです。それじゃあ憎めないっすよ。。
原作漫画だと2巻に掲載されています。
はたらく細胞(2) (シリウスKC)【amazon】
アニメのエピソード1はこちら
EP主題歌はClariS!
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