【キャラ化】コリ回路とグルコース・アラニン回路についてわかりやすく解説!

ごちゃごちゃになりやすいコリ回路グルコース・アラニン回路

内容を理解すれば簡単です♪さっそく見ていきましょう!

🔶コリ回路、グルコース・アラニン回路

コリ回路とグルコース・アラニン回路




コリ回路とは?

コリ回路

100m走など、息の切れる無酸素運動をすると筋肉中に乳酸が溜まります。

体はこの乳酸を再利用してグルコースに戻そうとするのですが、筋肉中では戻すことができません。

そこで一度肝臓へ行ってからグルコースになり、また筋肉へ戻ってエネルギーを作り、それと一緒に乳酸が作られます。

この流れがコリ回路です。

乳酸回路」とも呼ばれます。



なぜ筋肉中ではグルコースに戻れないの?


筋肉中には「グルコース6-ホスファターゼ」という酵素がないからです。

この酵素はグルコース6-リン酸をグルコースに変える酵素です。



乳酸からグルコースへの変わり方は?


糖新生という仕組みが起こっています。

→【糖新生をわかりやすく説明!】



赤血球の中でもコリ回路は起こる


赤血球はミトコンドリアを持っていないので、クエン酸回路を使うことができません。

そのため赤血球で使われたグルコースはすべて乳酸になります。

できた乳酸は肝臓でグルコースに作り替えられ、また使われます。


赤血球
赤血球もコリ回路をつかっていま~す♪


なんで「コリ」?

1930年頃にカール・コリさん(夫)とゲルティー・コリさん(妻)という研究者のご夫婦が見つけたことからコリ回路と呼ぶようになりました。


(厳密にはバーナード・ウッセイという学者さんも一緒に見つけたようです)


コリ回路はATP作っているのか、それとも使っているのか


筋肉でグルコースが解糖される時にATPが2分子作られるのですが、その後乳酸になって肝臓で糖新生が行われる時にATPが6分子消費されるので、結局のところATPはマイナスになります。




グルコース・アラニン回路とは?

グルコース・アラニン回路

グルコース・アラニン回路は名前の通り、アラニンがグルコースになるための回路です。

筋肉で作られたアラニンというアミノ酸が再利用されるために肝臓へ行き、グルコースに変えられます。

どんな時にこの回路が起こるの?


2パターンあります。

①飢餓状態の時
飢餓状態で体内の糖が枯渇した時、体は体タンパク質を分解して糖を作り出すのですが、筋肉も分解される対象になります。

筋肉が分解されるといろいろな種類のアミノ酸が生まれるのですが、その中にアラニンがいます。アラニンは「糖原性アミノ酸」なので、肝臓で糖になります。


②ピルビン酸にアミノ基が転移した時
解糖系にて、グルコースから生成されたピルビン酸にアミノ基がくっつくとアラニンになります。

→【アミノ基転移反応とは?】



まとめ


・コリ回路は乳酸からグルコースになる回路。肝臓と筋肉でやりとりされている。無酸素運動によってたまった乳酸を使っている。

・グルコース・アラニン回路は、アラニンからグルコースになる回路。肝臓と筋肉でやりとりされている。筋肉を分解して作ったアラニンを使ったり、ピルビン酸にアミノ基を転移させて作ったアラニンを使っている。



関連記事はコチラ
➜ サイトのもくじ【生化学】