【ホルモンと内分泌腺】覚え方とわかりやすい解説!(生物基礎)

ホルモンの種類って覚えにくいですよね。

今回は、覚えるためのちょっとしたコツと、それぞれの役割をご紹介していきますね。

このページでは高校[生物基礎]のホルモン範囲をまとめています。

医療系国家資格の範囲とも被ってくる基本事項ですので、覚えておくと役に立ちます😊

過去のセンター試験でもたびたび出題されています。


🔶ホルモン

ホルモン









ホルモンとは?


ホルモンとは、体の機能を調節する物質です。

体の内部から出るので、その分泌形式を「内分泌系(ないぶんぴけい)」と呼びます。

そして、ホルモンが出る場所を「内分泌腺(ないぶんぴせん)」と呼びます。



焼き肉のホルモンとは別じゃぞ!


覚え方


まず、一度で全部を覚えようとするのはやめましょう。

【内分泌腺】、【ホルモンの名前&役割】を、それぞれ別々に覚えてから繋げると覚えやすくなります。

何故かというと、意味がよくわからないまま暗記だけをすると、すぐ忘れてしまうし、つまらないからです。


例えば、「カニッツァーロさんはパレルモ出身です

と言われてもすぐには覚えられませんが、

タモリさんは福岡市出身です

と言われれば、すぐに覚えられますよね。

なぜなら「タモリさん」も「福岡市」もすでに知っているからです。


ということで、まずはそれぞれ説明していきますね!

カニッツァーロって誰?→Wiki


内分泌腺


視床下部

視床下部
視床」という、脳の内部の丸い部分の下部に、三角っぽい器官が付いています。

それが「視床下部(ししょうかぶ)」です。


脳下垂体前葉・後葉

下垂体前葉・後葉

「視床下部」の下に、にんにくのような形の器官が付いています。

それが「脳下垂体(のうかすいたい)」です。

脳下垂体は前と後ろで出す物が異なるので、「脳下垂体前葉(ぜんよう)」、「脳下垂体後葉(こうよう)」と分けられています。


甲状腺

甲状腺

物をゴクンと飲み込むときに動く「のどぼとけ(女性にも小さいものがついています)」の下に、チョウチョのような形の器官があります。

それが「甲状腺(こうじょうせん)」です。


副甲状腺

副甲状腺

甲状腺を裏返しにすると、小さいポッチが4つついています。

それが「副甲状腺(ふくこうじょうせん)」です。


膵臓 ランゲルハンス島
A細胞・B細胞

膵臓ランゲルハンス島のA細胞とB細胞
胃の後ろ側に、「膵臓(すいぞう)」という臓器があります。

膵臓の中には、「ランゲルハンス島(とう)」という細胞の集まりが入っています。

その細胞の集まりのほとんどは「B細胞(びーさいぼう)」です。

B細胞の回りに点々と囲むように存在している細胞が「A細胞」です。

先生によっては「β細胞(ベータさいぼう)」「α細胞(アルファさいぼう)」と説明する人もいます。


A細胞、B細胞は、それぞれ出すホルモンが違います。

どっちがどっちなのか分からなくなりそうな時は、
B」という文字の形と「ランゲルハンス島の形(断面図)」を関連付けて覚えておきましょう。

丸っこいのが共通していますよね。

副腎

副腎髄質と副腎皮質

腎臓の上に、三角の器官が付いています。

それが「副腎(ふくじん)」です。

副腎は二重になっています。

中が「副腎髄質(ずいしつ)」、外側が「副腎皮質(ひしつ)」です。

どっちがどっちなのか分からなくなりそうな時は、
質は外側ののようなもの」と覚えておきましょう。


ちゃんと覚えられたかどうか確認です


ここは?(答えは下)
下垂体前葉・後葉


















①脳下垂体前葉

②脳下垂体後葉



ここは?
甲状腺






















甲状腺



ここは?
視床下部



















視床下部



ここは?
副甲状腺















副甲状腺



ここは?
副腎






















①副腎皮質

②副腎髄質



ここは?
膵臓











①膵臓

②ランゲルハンス島

③周りの点々がA細胞

④面積が広い方がB細胞



OKですね😊

わからなかったらやり直しです。


ホルモン


ではホルモンを見て行きましょう!

成長ホルモン

巨人症

チェ・ホンマンさんなど、たまに身長がすごく高くて顔などの骨格がゴツゴツしている人がいます。

このような人は、病院で「巨人症」と診断されます。

この疾患は主に「成長ホルモン」が過剰に分泌されるため、体が大きくなります。

逆に、このホルモンが少ないと体が大きくならない「小人症」になります。


「成長ホルモン」は、成長期の子どもにしか分泌されないと誤解する人もいますが、大人も出ます。

筋肉が付くときや傷が治る時、肌が生まれ変わる時などに成長ホルモンが使われます。

また血糖値(血液中の糖分)を上げます。※その糖は肝臓のグリコーゲンから来ます。


バソプレシン

バソプレシン

バソプレシン」は、「抗利尿ホルモン」とも呼ばれます。

名前の通り、利尿作用と逆の働きををします。おしっこを出にくくするのです。


例えば暑い日に、大量に汗をかいて軽く脱水症状が起こったとします。

それでも体内では尿を産生しています。

しかし今尿を出してしまうとまた水分を失って、今度は熱中症で倒れてしまうかもしれません。

そんな時にバソプレシンは働き、腎臓の集合管で水分の再吸収を促進させて体の水分量を保とうとします。

※ただし尿のすべてを再吸収するわけではありません。老廃物は残り尿は濃縮されるので、次に尿を出すときは尿の色が濃くなります。


思い出せなさそうな時は、罰則を恐れる腎臓を思い出しましょう😎


チロキシン

チロキシン

チロキシンは主に代謝を高める働きがあります。

チロキシンが多く出過ぎる疾患は、基礎代謝が高まるため、エネルギーを消費し、たくさん食べても太りません。

逆に、チロキシンがあまり出ない疾患は、基礎代謝が少なくなるため、太りやすい体質になります。





パラトルモン

パラトルモン


血液中には一定のカルシウムイオンが必要です。

カルシウムイオンが少なくなくなってきた時、骨に貯めてあるカルシウムを少し拝借します。

この指令を出すのがパラトルモンです。

また、腎臓や腸でも捨てられる前のカルシウムイオンを体にとどめておくように指示する働きもあります。


グルカゴン

グルガゴン

グルガゴンは主に血糖値上げます。

ガラポンから糖が出て来て血糖値が上がるイメージで脳に定着させましょう。


インスリン

インスリン

インスリンは主に血糖値を下げる働きをします。

名前が思い出せない時は犬が寝ているのを思い出しましょう。

上がりすぎた血糖値も穏やかになります。

血糖値を上げるホルモンはいくつかありますが、血糖値を下げるホルモンはインスリンだけです。


アドレナリン

アドレナリン

アドレナリンは主に血圧を上げたり、血糖値を上げたり、心拍数を増加させたりします。

また、痛みを感じなくする麻薬のような働きもあります。

たとえば人前で転んだ瞬間って痛くないですよね。
これはアドレナリンが出ているからです。

その後、一人になってホッとしたらだんだん痛くなってきます。
アドレナリンの量が減ったからです。

慌てた時に痛みを感じなくするのは、外敵から逃げるための本能です。
なので、身を守るためにアドレナリンが出ます。


ちなみにイラストのモデルは身長223cmのプロレスの選手(故人)アンドレ・ザ・ジャイアント→Wiki(たぶんワンピースのアンドレのモデル)

糖質コルチコイド

糖質コルチコイドm

糖質コルチコイド血糖値を上げるホルモンです。

スイーツ系のゴル〇13をイメージしましょう。


鉱質(こうしつ)コルチコイド

鉱質コルチコイドm

鉱質コルチコイドの鉱は、「鉱物」の鉱です。

なので鉱物系のゴル〇13をイメージしましょう。

鉱物は、英語で「ミネラル」です。
つまり、ミネラルのコントロールを行います。

具体的には、排泄されようとしているナトリウムを再吸収したりします。

このホルモンが多く出すぎる疾患の人は体内のナトリウムが多すぎて高血圧になります。


甲状腺刺激ホルモン

甲状腺刺激ホルモン

名前の通り甲状腺を刺激してホルモンの分泌を促進させます。


副腎皮質刺激ホルモン

副腎皮質刺激ホルモン

副腎皮質を刺激して、そこから出るホルモンの分泌を促進させます。


放出ホルモン

放出ホルモン

脳下垂体を刺激して、そこから出るホルモンの分泌を促進させます。


確認クイズ

・血糖値を下げるホルモンは?(答えは下)





















インスリン



・ナトリウムを再吸収するホルモンは?






















鉱質コルチコイド



・カルシウムイオン濃度を上げるホルモンは?






















パラトルモン



・水を再吸収するホルモンは?




















バソプレシン



・傷の修復や成長に関わるホルモンは?




















成長ホルモン



・脳下垂体ホルモンの分泌を促進するホルモンは?




















放出ホルモン



・副腎皮質を刺激するホルモンは?






















副腎皮質刺激ホルモン



・興奮したと時に血圧を上げたり血糖値を上げたり、心拍数を上げたり、痛みを感じなくするホルモンは?




















アドレナリン



・甲状腺を刺激するホルモンは?






















甲状腺刺激ホルモン



・基礎代謝を調節するホルモンは?




















チロキシン


ホルモンと内分泌腺を繋ぎ合わせて行きましょう!


ここからが本題です!

ホルモンと出身地をつなぎ合わせて行きます

覚えやすいものから行きますね。

甲状腺から出るのは…

甲状腺からチロキシンが出る

チロキシン


副甲状腺から出るのは…

副甲状腺からパラトルモンが出る

パラトルモン

膵臓から出るのは…

膵臓グルガゴンとインスリン

A細胞→グルガゴン

B細胞→インスリン

どっちがどっちなのか迷ったときは、

中央のB細胞で犬が寝てるイメージ、

またはグルガゴンの(GA)とA細胞のAを結びつけておくと自信をもって解答できますよ。


副腎から出るのは…

副腎から出るアドレナリンとコルチコイド

皮質→糖質コルチコイド鉱質コルチコイド

髄質→アドレナリン

アンドレが殺し屋に包囲されています…。


迷いそうなときは「髄質」という漢字の中にある「」と、アドレナリンの「」を合わせて覚えておきましょう。


脳下垂体から出るのは…

脳下垂体前葉・後葉

前葉→成長ホルモン甲状腺刺激ホルモン副腎皮質刺激ホルモン

後葉→バソプレシン


前葉から出るホルモンは、
側から色々出る→成長ホルモンちろちゃん刺激ホルモンゴルゴ刺激ホルモン的に覚えてもいいかもしれません。

名前で覚えるよりもイメージで覚える方が迷いにくくなります。


後葉から出るホルモンは、
おしっこ=後ろめたい気持ち的な感じで覚えててみてはいかがでしょう🎵


視床下部から出るのは…

視床下部から出る放出ホルモン

放出ホルモン


放出ホルモンは脳下垂体のホルモンの分泌を促すんでしたよね。

三角の部分で生まれて、にんにくを刺激します。

にんにくが刺激されるとどうなりますか…?


繋がったかな?
確認クイズ!


・チロキシンは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・成長ホルモンは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・バソプレシンは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・パラトルモンは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・インスリンは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・グルガゴンは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・アドレナリンは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドは、どこから出てどんな働きをするホルモン?→答え

・放出ホルモンはどこから出て、何を刺激し、結果的に何の分泌を促進させるホルモン?→答え

・甲状腺刺激ホルモンはどこから出るホルモンで、何を刺激し、結果的に何の分泌を促進させるホルモン?→答え

・副腎皮質刺激ホルモンはどこから出るホルモンで、何を刺激し、主にに何の分泌を促進させるホルモン?→答え


お疲れさまでした!

最低でもここで学んだことをコンプリートしておけば、ホルモンの範囲でいい点数がとれるはずですよ😄🎵




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