うつっぽい、太りやすい、寒がりなどの症状がある場合、もしかしたら甲状腺の病気かもしれません
「甲状腺」という言葉を聞いたことがありますか?
甲状腺は、体の調子を整えてくれるホルモンを出す、体の大事な器官です。
甲状腺が炎症を起こすと、あなたの生活に支障をきたすことがあります。
何もする気がわかない、人より太りやすいかも、と思ったら、甲状腺がSOSを出しているのかもしれません。


甲状腺は、"のどぼとけ"の下にあり、チョウチョのような形をしています。
炎症が悪化すれば、その位置が腫れてくることもあります。
甲状腺から出る特殊なホルモンは、
・考える力を活発にする
・食べたもののエネルギーを代謝して、脂肪をつきにくくする
・体温を保ちつづけ、体調をよくする
などのはたらきをし、体の調子を整えてくれています。
のどにいるチョウチョさんが、そんな重大な仕事をこなしてくれているなんて、驚きですよね。
ちなみに、女性には"のどぼとけ"がないと思っている人も多いようですが、男性より目立たないだけで、ちゃんと存在します。

では、このホルモンが減ったら、どうなるか考えてみましょう。
上記の働きが弱くなるわけですから、単純です。
・物忘れが多くなる、うつっぽくなる、やる気がなくなる
・太りやすくなる、体がむくむ
・寒がりになる
・すぐ眠くなる
・脈が遅くなる
・声がかれる
などの症状が出てきます。
最近、何に対してもやる気がわかない、前とは食べている量があまり変わらないのに体重が増えた、じっとしていると体が底冷えするようになった。。。
などの自覚症状が現れた場合は、もしかしたら甲状腺ホルモンが減っているのかもしれません。
甲状腺のホルモンの量が少なくなってしまう症状のことを「甲状腺機能低下症」と呼びます。
甲状腺ホルモンの機能が低下してしまう原因としては、甲状腺の細胞に対する自己抗体の攻撃によって甲状腺に慢性的な炎症を起こす「橋本病(慢性甲状腺炎)」という病気が関係してきます。
こういった病気を発症する原因は、はっきりとはわかっていません。
男性の20倍程度の比率で、女性に多い病気で、年齢層は30歳代や40歳代で多くなっています。

橋本病(慢性甲状腺炎)、甲状腺機能低下症が遺伝するかどうかについては、ドクターや書籍によって意見が分かれているのですが、今のところは遺伝的な要因も考えられるとされています。
ただ、親が橋本病だからといって、その子供が必ず同じ病気を発症するということにはなりません。
その病気が直接遺伝する訳ではなく、「そういった病気にかかりやすい体質が遺伝する可能性が高い」ということのようです。
ちなみに私の個人的な話ですが、30歳の頃、不妊の検査として甲状腺の数値を診る機会があったのですが、「抗TG抗体」という数値が基準値の10倍を示す結果になりました。
先生からは、「今すぐ治療する必要はないが、今後定期的に検査していかなければならない」と言われました。
その後、年に1度は受診していますが、悪い数値が出るのは「抗TG抗体」のみで、他の数値は正常なので、特に治療はしていません。
そういえば、実は私の祖母が橋本病。
もしかしたら甲状腺ホルモンの使い方が上手ではない体質が遺伝してしまったのかもしれません。
「やる気が出ない」、「うつっぽい」などの症状で心療内科に通院して薬を服薬している人が、実は橋本病で、甲状腺のホルモンを調整する薬を飲み始めた所、症状が落ち着いた、という事例もあります。
本人はツライけど、はっきりと原因が判りにくい症状のため、病気に気づけないことが多いのが現状です。
うつの原因としては、ストレスや発達障害が注目されやすいですが、ホルモンが関係しているかもしれません。
思い当たる症状がある方は、一度病院で検査をしてみるのもいいでしょう。

など、「内分泌」というキーワードがついた科があるクリニックにかかることをお勧めします。
病院によって違いますが、いきなり大病院にかかるのではなく、小さなクリニックを受診した方が、医療費は安くなる傾向があります。
Googleなどで、「〇〇(あなたが住んでいる地名) 内分泌科」と入力して、検索してみると、近くで甲状腺の検査をしてくれる病院が見つかるでしょう。
ドクターには、思い当たるあなたのツライ症状を話しましょう。
橋本病の典型的な症状は、上にも記述しましたが、「物忘れが多い」「眠くなる」「やる気がなくなる」「太りやすい」「体がむくむ」「脈が遅くなる」「寒がり、冷え性」「声がかれる」です。
「なんとなく甲状腺の検査をしてみたかった」などと言ったら、保険が適用されないかもしれません…。
・尿検査
・超音波の機械を使ってのどを皮膚の上から診る
問題がない、または経過観察、ということであれば、これ以上の検査はしないでしょう。
何か異常があれば、更に詳しく検査をすることになります。
費用は、保険適用で5000~8000円くらいになると思われます。
お財布に1万円札を入れて病院に向かわれたら安心です。

甲状腺の病気は、「ヨウ素(ヨード)」という栄養素が関係してきます。
「ヨウ素」は甲状腺ホルモンの原料で、昆布やワカメなどの海藻類に多く含まれているミネラル分です
サプリメントなどで大量にヨウ素を摂取したり、毎日たくさん昆布を食べると、甲状腺に異常をきたすことがあります。
逆にヨウ素が欠乏しても、ホルモンが作れなくなるため、甲状腺の機能が低下することがあります。
ただし、普段の食生活では、そこまで神経質になることはありません。
よほど毎日海藻ばかりたくさん食べていない限りは、過剰になる恐れはありませんし、普通に日本人としての食生活を送っていれば、欠乏症になることもありません。(大陸内部に住む国の方は海藻を食べる文化がないため欠乏症になる場合もあるようです。)
どちらかというと、「ヨウ素」という栄養素一つについてこだわるよりも、食事3食をバランスよく食べる方に気を使った方が良いでしょう。
体がだるいと、しっかりと栄養バランスの良い食事を食べられなく、ファストフードや菓子パンだけで食事を済ませたりしがちです。
そんな生活が続くと、栄養が足りなくなって便秘になったり、肌荒れしたり、風邪をひきやすくなったり、最悪 他の重い病気かかってしまうこともあります。
現代の日本人は、油分が多く野菜不足になりがちなので、揚げ物など油分の多い食品を避けつつ、サラダなどの野菜料理を食べるように心がけましょう。
でも、もしかしたら甲状腺が疲れているのかもしれません。
甲状腺は体の調子を整えるための大切な器官です。
生活に支障をきたす前に、早めに体の不調の原因をハッキリさせた方が安心です。
甲状腺は、体の調子を整えてくれるホルモンを出す、体の大事な器官です。
甲状腺が炎症を起こすと、あなたの生活に支障をきたすことがあります。
何もする気がわかない、人より太りやすいかも、と思ったら、甲状腺がSOSを出しているのかもしれません。
🔶甲状腺機能の低下

もくじ
・甲状腺ホルモンのはたらき
・甲状腺の機能が落ちるとどうなるの?
・なんていう病名がつく可能性がある?
・橋本病は遺伝するの?
・病院は何科を受診すれいば良い?検査の内容は?
・食事で気を付けることは?
・まとめ
・甲状腺ホルモンのはたらき
・甲状腺の機能が落ちるとどうなるの?
・なんていう病名がつく可能性がある?
・橋本病は遺伝するの?
・病院は何科を受診すれいば良い?検査の内容は?
・食事で気を付けることは?
・まとめ
甲状腺ホルモンのはたらき

甲状腺は、"のどぼとけ"の下にあり、チョウチョのような形をしています。
炎症が悪化すれば、その位置が腫れてくることもあります。
甲状腺から出る特殊なホルモンは、
・考える力を活発にする
・食べたもののエネルギーを代謝して、脂肪をつきにくくする
・体温を保ちつづけ、体調をよくする
などのはたらきをし、体の調子を整えてくれています。
のどにいるチョウチョさんが、そんな重大な仕事をこなしてくれているなんて、驚きですよね。
ちなみに、女性には"のどぼとけ"がないと思っている人も多いようですが、男性より目立たないだけで、ちゃんと存在します。
甲状腺の機能が落ちるとどうなるの?

では、このホルモンが減ったら、どうなるか考えてみましょう。
上記の働きが弱くなるわけですから、単純です。
・物忘れが多くなる、うつっぽくなる、やる気がなくなる
・太りやすくなる、体がむくむ
・寒がりになる
・すぐ眠くなる
・脈が遅くなる
・声がかれる
などの症状が出てきます。
最近、何に対してもやる気がわかない、前とは食べている量があまり変わらないのに体重が増えた、じっとしていると体が底冷えするようになった。。。
などの自覚症状が現れた場合は、もしかしたら甲状腺ホルモンが減っているのかもしれません。
なんていう病名がつく可能性がある?
甲状腺のホルモンの量が少なくなってしまう症状のことを「甲状腺機能低下症」と呼びます。
甲状腺ホルモンの機能が低下してしまう原因としては、甲状腺の細胞に対する自己抗体の攻撃によって甲状腺に慢性的な炎症を起こす「橋本病(慢性甲状腺炎)」という病気が関係してきます。
こういった病気を発症する原因は、はっきりとはわかっていません。
男性の20倍程度の比率で、女性に多い病気で、年齢層は30歳代や40歳代で多くなっています。
橋本病は遺伝するの?

橋本病(慢性甲状腺炎)、甲状腺機能低下症が遺伝するかどうかについては、ドクターや書籍によって意見が分かれているのですが、今のところは遺伝的な要因も考えられるとされています。
ただ、親が橋本病だからといって、その子供が必ず同じ病気を発症するということにはなりません。
その病気が直接遺伝する訳ではなく、「そういった病気にかかりやすい体質が遺伝する可能性が高い」ということのようです。
ちなみに私の個人的な話ですが、30歳の頃、不妊の検査として甲状腺の数値を診る機会があったのですが、「抗TG抗体」という数値が基準値の10倍を示す結果になりました。
先生からは、「今すぐ治療する必要はないが、今後定期的に検査していかなければならない」と言われました。
その後、年に1度は受診していますが、悪い数値が出るのは「抗TG抗体」のみで、他の数値は正常なので、特に治療はしていません。
そういえば、実は私の祖母が橋本病。
もしかしたら甲状腺ホルモンの使い方が上手ではない体質が遺伝してしまったのかもしれません。
「やる気が出ない」、「うつっぽい」などの症状で心療内科に通院して薬を服薬している人が、実は橋本病で、甲状腺のホルモンを調整する薬を飲み始めた所、症状が落ち着いた、という事例もあります。
本人はツライけど、はっきりと原因が判りにくい症状のため、病気に気づけないことが多いのが現状です。
うつの原因としては、ストレスや発達障害が注目されやすいですが、ホルモンが関係しているかもしれません。
思い当たる症状がある方は、一度病院で検査をしてみるのもいいでしょう。
病院は何科を受診すれば良い?検査の内容は?

受診する科
内分泌科、内分泌内科、内分泌代謝内科など、「内分泌」というキーワードがついた科があるクリニックにかかることをお勧めします。
病院によって違いますが、いきなり大病院にかかるのではなく、小さなクリニックを受診した方が、医療費は安くなる傾向があります。
Googleなどで、「〇〇(あなたが住んでいる地名) 内分泌科」と入力して、検索してみると、近くで甲状腺の検査をしてくれる病院が見つかるでしょう。
ドクターには、思い当たるあなたのツライ症状を話しましょう。
橋本病の典型的な症状は、上にも記述しましたが、「物忘れが多い」「眠くなる」「やる気がなくなる」「太りやすい」「体がむくむ」「脈が遅くなる」「寒がり、冷え性」「声がかれる」です。
「なんとなく甲状腺の検査をしてみたかった」などと言ったら、保険が適用されないかもしれません…。
検査内容(病院によって異なります)
・注射で血液を採取・尿検査
・超音波の機械を使ってのどを皮膚の上から診る
問題がない、または経過観察、ということであれば、これ以上の検査はしないでしょう。
何か異常があれば、更に詳しく検査をすることになります。
診察費用
費用は、保険適用で5000~8000円くらいになると思われます。
お財布に1万円札を入れて病院に向かわれたら安心です。
食事で気を付けることは?

甲状腺の病気は、「ヨウ素(ヨード)」という栄養素が関係してきます。
「ヨウ素」は甲状腺ホルモンの原料で、昆布やワカメなどの海藻類に多く含まれているミネラル分です
サプリメントなどで大量にヨウ素を摂取したり、毎日たくさん昆布を食べると、甲状腺に異常をきたすことがあります。
逆にヨウ素が欠乏しても、ホルモンが作れなくなるため、甲状腺の機能が低下することがあります。
ただし、普段の食生活では、そこまで神経質になることはありません。
よほど毎日海藻ばかりたくさん食べていない限りは、過剰になる恐れはありませんし、普通に日本人としての食生活を送っていれば、欠乏症になることもありません。(大陸内部に住む国の方は海藻を食べる文化がないため欠乏症になる場合もあるようです。)
どちらかというと、「ヨウ素」という栄養素一つについてこだわるよりも、食事3食をバランスよく食べる方に気を使った方が良いでしょう。
体がだるいと、しっかりと栄養バランスの良い食事を食べられなく、ファストフードや菓子パンだけで食事を済ませたりしがちです。
そんな生活が続くと、栄養が足りなくなって便秘になったり、肌荒れしたり、風邪をひきやすくなったり、最悪 他の重い病気かかってしまうこともあります。
現代の日本人は、油分が多く野菜不足になりがちなので、揚げ物など油分の多い食品を避けつつ、サラダなどの野菜料理を食べるように心がけましょう。
ちなみに
昔よく、「わかめを食べたら髪が綺麗になる」と言いましたよね。
これには、栄養学的根拠はないのですが、未だに信じて、抜け毛予防、増毛、髪のツヤを良くする、髪を伸ばすためにワカメばかり食べている人がいます。
確かにワカメが食物繊維やミネラルがたっぷりで良いのですが、食べ過ぎるとヨウ素の摂り過ぎにつながります。何事もほどほどが一番です。
なお、髪の毛の原料は、肌と同じでたんぱく質なので、良質なたんぱく質やたんぱく質の助けとなるビタミンCが不足しないように気を付けると良いです。
また、日ごろのケアも大事です。お風呂あがりに濡れたまま髪を放置すると、髪が痛みます。出来れば髪の美容液を付けて余分な水分を飛ばさないようにしてからドライヤーを当てると髪がサラツヤになります。
昔よく、「わかめを食べたら髪が綺麗になる」と言いましたよね。
これには、栄養学的根拠はないのですが、未だに信じて、抜け毛予防、増毛、髪のツヤを良くする、髪を伸ばすためにワカメばかり食べている人がいます。
確かにワカメが食物繊維やミネラルがたっぷりで良いのですが、食べ過ぎるとヨウ素の摂り過ぎにつながります。何事もほどほどが一番です。
なお、髪の毛の原料は、肌と同じでたんぱく質なので、良質なたんぱく質やたんぱく質の助けとなるビタミンCが不足しないように気を付けると良いです。
また、日ごろのケアも大事です。お風呂あがりに濡れたまま髪を放置すると、髪が痛みます。出来れば髪の美容液を付けて余分な水分を飛ばさないようにしてからドライヤーを当てると髪がサラツヤになります。
なんとなく体調が悪い…そんな時は、ストレスが原因だとか、自分がだらしないからと決めつけがち。
でも、もしかしたら甲状腺が疲れているのかもしれません。
甲状腺は体の調子を整えるための大切な器官です。
生活に支障をきたす前に、早めに体の不調の原因をハッキリさせた方が安心です。