あなたの体は半年~3年前に食べたものでできている?!肌や細胞が生まれ変わるサイクルと食事について

人間や動物にも寿命があるように、あなたを作っている一つひとつの細胞にも寿命があるのはご存知ですか?

たとえば、人間の髪の毛は一日に平均して約50本くらい抜けています。


それはその髪の毛の寿命が来たからです。

その代わりに新しい髪がまた生えてきます。

同じように、私たちはが伸びれば切りますし、体からが出てくれば洗い流します。

それは、新しい細胞がどんどん作られ、古い細胞が体から出ていくためなのです。

私たちは、普段から何気なく、「お腹がすくから」食事をしていませんか?

本当は、「お腹がすくから」ではなく、「新しい体を作るため・健康を維持するため」に食事をしなければなりません。

食べたもので体が作られているのですから、いい食べ物を食べれば体の調子がよくなりますし、悪い食べ物を食べれば体の調子が悪くなるのは当然です。

では、この先自分が健康でいるためにはどういった食事をすればよいか、考えてみましょう。

🔶ターンオーバー

食べたもの 自分 肌





細胞の生まれ変わり


生まれ変わっているのは、目に見える細胞だけではありません。

たとえば体の中の血液や胃腸などの臓器、骨なども毎日少しずつ生まれ変わっています。



何か物を作る時には、材料が必要ですよね。

同じように体の細胞が生まれ変わるときにも材料が必要になってきます。

それが食べ物なのです。




年齢や部位によって寿命は違う



その人の年齢や、体の部位によって生まれ変わるサイクルの速度は違います。

年齢は若ければ若いほど、細胞の生まれ変わりが速く、逆に年齢が高くなるにつれ細胞の生まれ変わりがゆっくりになります。


細胞については、下記をご覧ください。


赤血球の寿命


"全身の細胞は6~7年ですべて入れ替わる"と先述しましたが、体の部位によって寿命は異なってきます。

一番有名なのは、血液の成分である「赤血球」の寿命120日です。

鉄分が足りていないことが原因で貧血になった人は、鉄剤を飲み始めてから約4ヶ月後に貧血が治ります

つまり、鉄剤を飲み始めた頃の赤血球はすべてなくなり、4ヶ月後には、新しい赤血球に生まれ変わっている、ということになります。


肌の寿命


同じように、肌の細胞は28日で生まれ変わります。

ほくろの位置やシミの位置が変わらないので、ずっと同じ皮膚があるように錯覚しますが、実は1か月前に鏡の前にあったお肌と今のお肌は違う細胞なのです。


美容について関心のある方はご存知かと思いますが、肌の生まれ変わりのことを、よく「ターンオーバー」と言いますよね。

ターンオーバー」とは、細胞が生まれ変わることなので、肌だけでなく、この記事で述べている細胞の生まれ変わりすべてのことを言います。



髪の寿命


髪の毛の寿命は、だいたい2年~6年です。

髪の毛は1か月で1cm、1年で12cm伸びると言われています。

つまり、髪の毛を切らずに伸ばし続けると、6年×12cmとして、髪が72cmくらい伸びたあたりでストップします。だいたい腰くらいまでの長さですね。

ただし、髪の毛寿命や延びるスピードは人それぞれなので、平均して72cmくらい、ということになります。

背が小さい人だと、背中の高さが普通の人よりも短いので、その分72cmの髪の毛が覆い、お尻の下の方まで髪が伸びる人もいるかもしれませんね。

余談ですが、ワンピースのナミが、2年後にウェーブのかかったロングヘアになっていたのは、ちょっと伸びすぎかもしれません。




筋肉の寿命


筋肉は約60日で生まれ変わります。

筋トレを始めてもすぐに見た目が変化することはありませんが、これは60日かけてじっくりと成長しているためです。




骨の寿命


骨は硬いので、あまりピンとこないかもしれませんが、骨も毎日生まれ変わっています。

骨の世界では、骨を作る骨芽細胞と、骨を溶かす破骨細胞という細胞が常に活動して、カルシウムが溶けたり、吸収されたりしているのです。

手などの小さい骨が生まれ変わるのは、約3ヶ月くらいかかります。

一方で、太ももの骨である"大腿骨"などの大きな骨は、生まれ変わるのに時間がかかるので、約3年ほどかかります。

ちなみに成長期の子どもの骨は、大人よりもターンオーバーの速度が速いので1~2年で全身の骨が生まれ変わります。




その他の寿命


脳の細胞の寿命は、早い細胞は1か月遅い細胞は1年で生まれ変わります。

心臓の細胞の寿命は約22日です。

肝臓の細胞の寿命は約60日です。

胃腸の細胞の寿命はは3~7日です。


細胞は場所によって生まれ変わるリズムが違います。

1つの細胞を狙ってピンポイントで作るのは不可能なので、体全体の細胞を元気にする習慣を身に着けるようにすることが大切です。





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一般的には、「便のほとんどが不要になった食べ物のカス」などと思われがちですが、実は便の80%は水分で、食べカスは全体の7%程度。残りの約13%は、剥がれた腸の粘膜や、腸内細菌でできているのです。


腸も生まれ変わっている訳ですから、うんちとして排泄されるのです。





元気な細胞を生み出す食事とは?



新しく生まれてくる細胞を元気な細胞にするためには、やはり食事が一番大事です。


細胞が老化する食べ物


カップめん、インスタントラーメン、スナック菓子、スイーツ

たまに食べるとおいしいのですが、こういったものは保存料や添加物、リン、精製糖、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸などがたっぷり入っているので、細胞を老化させてしまいます。

いっぽうで、綺麗な細胞を作る栄養素がほとんど含まれていないので、新しい細胞を作るためには不要な食べ物なのです。





元気な細胞を生む食べ物


元気な細胞を作る食べ物はたくさんあります。

毎日少しずつ、バランスよく食べるのが理想です。

果物


果物

お菓子と比べると果物は単価が少し高めですが、その分綺麗な細胞を作ってくれます。

果物に含まれているビタミンCや食物繊維、抗酸化物質がキレイな細胞を作り、古い細胞を出してくれます。また、果物には抗がん作用があります。

一番お手頃で好きなものでよいので、一日に1つは必ず食べるようにしましょう。

できればドライフルーツやバナナチップスのような加工品よりも、生のみずみずしいフルーツの方が効果的です。

オススメは、キウイフルーツです。ビタミンCやビタミンEが特に多く含まれています。

ちなみに果汁入りのグミなどのお菓子は意味がありません。


野菜・きのこ・海藻


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果物と同じように、わざわざここに書くまでもないような気もしますが、野菜には食物繊維や、ビタミン、ミネラル、ポリフェノールなど、とにかく一つひとつ書いていると日が暮れるような、たくさんの栄養素が含まれています。

野菜はお腹の中をお掃除してくれる上、たくさんのビタミンなどの栄養素で健康な細胞を作り、見た目も内臓年齢も若々しくいるために必要不可欠なものです。できるだけ色々な野菜をまんべんなく食べるように心がけましょう。


特に効率的に栄養が摂れるのはトマト、小松菜、春菊、椎茸、ニンジンです。

これらの野菜は、ビタミンC、鉄分、ビタミンD、ビタミンA、食物繊維などが豊富に含まれ、細胞が新しく作られる材料になります。



玄米・雑穀米


玄米ご飯

ご飯は、白米よりも玄米か雑穀米を食べるようにしましょう。

玄米は、食物繊維ビタミンB1ビタミンB2ビタミンB6ナイアシンマンガンマグネシウムカリウムカルシウム葉酸などが豊富に含まれています。

雑穀米は商品によって入っている穀物に差がありますが、だいたい内容は

きび、黒大豆、アマランサス、発芽玄米、キヌア、小豆、ごま、はと麦、ひえ、あわ、ささげ、なた豆、大豆…

などそういった感じの穀類なので、食物繊維を始めビタミンE、ビタミンB1ビタミンB2マグネシウムカリウムカルシウム葉酸などが豊富で、腸内環境を整えてくれたり、細胞の老化を防いでくれる働きがあります。


玄米と雑穀米、どちらがいいか迷った時は…好みで大丈夫です。

筆者は雑穀米の方が好きなのと、お米を研ぐのが苦手なので、無洗米に雑穀米を入れてご飯を炊いて食べています。


牛乳


牛乳

血液中のカルシウムが足りなくなると、骨が溶けて血液に流れ出します。

カルシウムが足りない状態が続くと、新しい骨の材料が足りなくなるので骨がもろくなります。

牛乳は一日にコップ1杯程度飲むようにしましょう。

細胞の材料になるタンパク質も豊富です。



ヨーグルト


ヨーグルト

牛乳の代わりにヨーグルトを食べてもOKです。

ヨーグルトは、カルシウムタンパク質の他にも、乳酸菌が豊富に含まれています。

乳酸菌は、お腹の調子をよくしてくれるため、体の老廃物をスムーズに出してくれる働きがあります。

目安量はこちらもコップ1杯程度です。





卵

卵には"必須アミノ酸"という体に必要不可欠なアミノ酸で構成されているタンパク質、またビタミンAビタミンB2ビタミンB6ビタミンB12ビタミンE葉酸カルシウムマグネシウムなどが豊富に含まれるため、"完全栄養食品"と呼ばれることもあります。

キレイな細胞を作ってくれるので、毎日食べるようにしましょう。

目安量は1日1個です。





肉

肉には良質なタンパク質鉄分ビタミンB1ビタミンB12亜鉛タウリンなどが豊富に含まれているため、キレイな細胞を作ってくれます。



魚

魚は良質なタンパク質や、タウリンカルシウムビタミンDビタミンB12、EPAなどの飽和脂肪酸が含まれているため、キレイな細胞を作ってくれます。


α-リノレン酸


透明な油

α-リノレン酸は、あまり馴染みがないかもしれませんが、体にとって必要な油です。

油には、色々な種類があり、生活習慣病のリスクが高まる悪い油もあれば、α-リノレン酸のように、新しい細胞を作るために必要な油もあります。

このようなオメガ3の脂肪酸は、「日本人の食事摂取基準(2015)/厚生労働省」で人が健康に生活するために毎日とる必要があるとされています。

α-リノレン酸が含まれている油は、シソ油エゴマ油アマニ油です。

この中からどれか一つで大丈夫です。

目安量は一日に小さじ1くらいです。

加熱するとすぐに酸化するので、そのまま料理にかけて食べます。

ちなみに筆者はアマニ油を毎日小さじ1杯分摂取しています。



納豆・大豆製品


納豆

大豆製品には良質なタンパク質大豆レシチン大豆サポニンオリゴ糖ビタミンB1ビタミンB2ビタミンKビタミンEなどの綺麗な細胞をつくってくれる栄養素が豊富に含まれています。

できれば何かしらの大豆製品を毎日食べるようにしたいところです。




水分

大人の人間の体の約60%は水でできているので、水分をとることはとても大事です。

水分が枯渇すると肌などの細胞が乾燥します。

また、水分量が少ないことにより汗や尿、便の量が減ると、体の老廃物をうまく出すことができなくなります。

一日1.5リットルを目安に、こまめに飲むようにしましょう。

ただし、砂糖がたくさん入ったジュースはNGです。



気にして食べても意味のない物


肌をつやつやにすると言われるコラーゲンですが、食べ物としてコラーゲンをとっても、体の中ですべて分解されてしまうので、食べたコラーゲンが直接肌のコラーゲンになることはぼぼありません。

コラーゲンを増やしたいなら、肉・魚・卵・大豆製品などの良質なタンパク質と、果物などからビタミンCをとるのが一番効率が良い方法です。





食事以外でできることは?


睡眠


人は、寝ている時に一番成長ホルモンが出ます。

成長ホルモンは、「子どもの体を成長させるホルモン」と思われがちですが、大人の体でもしっかりはたらきます。

成長ホルモンは、傷ついた細胞を修復したり、新しい細胞をつくる、大事なホルモンです。

睡眠不足になると、成長ホルモンがしっかり出なくなるので、細胞の生まれ変わりが遅くなり、傷が治りにくくなったり、肌が老化したりします。


運動


適度な運動をするによって新陳代謝が活発になるため、老廃物が排出され、細胞が生まれ変わります。



禁煙


煙草を吸うと、血行が悪くなったり、ビタミンCが破壊されたりし、細胞のターンオーバーが阻害されます。

すると肌にハリがなくなり、シミやシワが増えてしまいます。

煙草は見た目が悪くなるだけでなく、あらゆるがんの原因にもなるので、禁煙しましょう。


体を温める


体が冷えると、血行が悪くなるので新陳代謝が悪くなります。



ストレスを発散する


ストレスをためると、副交感神経がはたらかなくなるので、体がリラックスできず、結構が悪くなります。




まとめ

細胞によって寿命はさまざですし、年齢が上がるにつれて細胞が生まれ変わる日数が長くなります。

ですが、体全体をみると、だいたい約3年ほどで全身の細胞が生まれ変わっているということになります。

今、ひどい食生活をしていると、そのツケが3年後に現れると思ってください。

3年後のあなたは何歳ですか?今の食生活を続けていると、実年齢と見た目年齢に差がでてくると思いますか?

もし、実年齢よりも若く見られたいのであれば、今日から細胞が元気でいられる食生活を始めるべきです。